沖縄に帰還した男性の視点で語られる1995年
1995年、全国を揺るがせた沖縄のアメリカ兵による少女暴行事件を描いた舞台が公演されました。
同年の沖縄県を題材にした該当舞台「カタブイ、1995」は、サトウキビ収穫を手伝った経験がある東京出身の男性が、約20年ぶりに沖縄を訪れ、事件時の沖縄の状況を描き出しています。
事件当時、アメリカ兵は、日米地位協定を盾に兵士の身柄引き渡しを拒否。
この不条理に対する怒りと悲しみを物語は見事に表現しています。
劇団代表・下山久の挑戦と沖縄の声
この作品を生み出したのは、沖縄の劇団の代表である下山久さん。
彼は100本以上の作品を手がけてきた経験豊富な演劇人で、基地問題を含む沖縄の問題を伝えたいという強い意志を持っています。
1995年をテーマに選んだ理由について、下山さんは「事件から1か月後、日米地位協定の改定や基地の整理縮小を求めるため、多くの県民が立ち上がったから」と語っています。
この舞台は今年度中に再び沖縄で上演される予定です。