金融引き締めが長期化するインフレリスクに対する懸念が増加
アメリカの中央銀行、FRB(連邦準備制度理事会)が実施した最新の調査で、インフレによる金融引き締めの長期化をリスクと感じる人が増えていることが明らかになりました。
FRBは金融システムが雇用や物価に与える影響を評価するため、年2回調査を実施しています。
そのうちの一つが19日に公開され、今年1月下旬から3月末までの調査結果が含まれています。
その結果、金融引き締めが予想以上に長期化するというインフレリスクを挙げた回答者が全体の72%を占め、最も多い懸念材料となりました。
政策の不確実性と地政学的緊張が金融システムに影響を及ぼす可能性
また、調査では金融システムに影響を与える可能性のある要因として政策の不確実性が大きな話題となりました。
調査結果からは、政策の不確実性を挙げた人が全体の60%となり、これも大きなリスク要因と認識されています。
具体的な懸念事項としては、中東情勢の緊張の高まりを伴う外交政策や11月のアメリカ大統領選挙が挙げられました。
報告書では、地政学上の緊張から経済活動への悪影響が生じる可能性を警戒する必要があると警告されています。