広範囲にわたる改ざんの実態
IHI原動機が船舶用のエンジンの燃料消費率の測定データを改ざんしていたことが明らかになりました。
同社は東京に本社を置き、エンジンの製造後の試運転の成績書に、実際の燃料消費率とは異なる数値を記載していたとのことです。
試運転後の成績書は、取引先に報告するものであり、2003年以降に製造された国内向けの船舶用エンジン約1900台のうち、1500台余りでデータの改ざんが行われていたことが判明しました。
国の介入と今後の対応
また、データ改ざんが行われたエンジンのうち、およそ800台では取引先との間で決められた値を満たしていなかったとのことです。
しかし、排気ガスの排出量については国の規制値を超過するケースは確認されていません。
これに対し、国土交通省はIHI原動機に対して事実関係の報告などを指示し、会社側に詳しい経緯を調査する方針を固めました。
親会社のIHIは、事実関係の調査と原因究明に取り組んでいる旨をコメントしています。