FRB会合と金利政策の現状
円相場に大きな影響を及ぼすアメリカのFRB・連邦準備制度理事会の金融政策を決める会合が、4月30日から始まります。
今回の会合では、政策金利を据え置くと見られており、焦点は会合のあとのパウエル議長の記者会見になります。
この中で利下げをいつ始めるのか、利下げのスタンスをどのように示すかがポイントになりますが、市場ではその時期は遅れるという観測が日増しに強まっています。
その理由はアメリカのインフレが、FRBが当初思っていたよりもしつこいからです。
アメリカ経済と物価上昇の背景
アメリカの消費者物価指数を見ても、去年から横ばいで推移しており、最近ではむしろ上昇している状況が見られます。
この背景には堅調な経済があるとされています。
特にサービス産業で人材を確保するための賃金の上昇と、それを価格に転嫁する動きが続いており、このことが物価を押し上げています。
この状況により、インフレを抑え込むためには、高い水準の金利政策を続ける必要があるという見方が強まっています。