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病気で親を亡くした子どもたちを支援するあしなが育英会の奨学金問題

奨学金申請急増と給付漏れの現状

病気で親を亡くした子どもたちなどを支援する活動で知られる、あしなが育英会。

このあしなが育英会で、奨学金の申請が急増し、申請者の半数以上が給付を受けられなくなっていることが分かりました。

なぜなのでしょうか。

「金井優佳さんです。

教員になる夢をかなえるため、都内の大学に通っています。

これ、いつだろう、小学生。

去年亡くなった父親は、国指定の難病で思うように働けませんでした。

金井さんは高校時代、奨学金があったことで、学用品や部活動で必要な道具などを購入でき、教員になるという夢を持てたといいます。

今も奨学金を大学の教科書など、必要なものの購入に充てています。

金井さんが利用しているあしなが育英会の奨学金。

原資は、個人や企業からの寄付です。

こちらは、高校入学予定者が申し込んだ奨学金です。

赤色が申請した人数、青色が給付が決まった人数を示しています。

これまでは返済が必要で、申し込みの9割程度に奨学金が出ていました。

物価高がもたらす影響とオンライン寄付の呼びかけ

昨年度からは安心して勉強してほしいと、返済不要に変更。

想定以上の申し込みが殺到して、資金が追いつかなくなり、今年度、奨学金を出せたのは45.3%でした。

さらに、物価高が、子育て世帯の生活や教育に影を落としているという調査結果もあります。

NPO法人が経済的に困窮する子育て世帯を対象に行ったアンケートでは、77%の家庭が、1年前と比べ、家計がとても厳しくなったと答え、回答者のほとんどが厳しくなったと答えました。

また、高校生世代への影響では、58%が塾や予備校に行けないと答えたほか、経済的な理由で志望校を諦めたという家庭もありました。

あしなが育英会にも申請者から切実な訴えが届いています。

物価高騰が厳しい。

少しでも母の支えになれば。

この春に向け、奨学金を申し込んだ1800世帯の平均年間所得は139万円でした。

あしなが育英会は、インターネットを使ったオンライン寄付ができる仕組みを整えるなど、より広い範囲の人に支援を呼びかけています。

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