天安門事件の追悼の困難さ
35年前のきょう、北京では民主化を求める学生や市民が武力で鎮圧され、大勢の死傷者が出ました。
>>この天安門事件の犠牲者の追悼は、当局による統制が厳しくなる中、中国本土、そして香港でもますます難しくなっています。
>>事件で亡くなった人の墓地に取材に向かうと。
>>警備が厳しく、敷地内に入ることができません。
香港と中国本土での社会の統制強化
香港ではことし3月に、国家安全条例が新たに施行されていて、社会の統制が一段と強まっています。
遺族への監視も厳しさを増しています。
当時42歳の夫の楊明湖さんを亡くした尤維潔さんです。
天安門事件の真相究明などを求める遺族グループの中心メンバーの一人です。
>>ことし4月ごろから、尤さんのSNSで、複数の人へ同時にメッセージや情報を送る機能が制限されています。
>>先週、再び尤さんへの取材を試みましたが、当局の監視下にあるためか、会うことすらできませんでした。
中国政府は、事件を再評価する必要はないという立場を改めて強調しています。
>>天安門事件から35年。
中国政府は、事件の記憶を国民から消し去ろうとする姿勢を変えていません。