和平サミットの共同声明案が明らかに
ウクライナが提唱する和平案の実現に向けて、今月、スイスで開かれる国際会議、平和サミットの共同声明案が明らかになりました。
この中では、ロシア軍の撤退などには触れられておらず、まずは各国が一致して共同声明をまとめることを優先した形となっています。
ロシアによる軍事侵攻が続く中、和平に向けた兆しは見えるのでしょうか。
平和サミットの概要と今後の焦点
ウクライナが提唱する和平案の実現に向けた国際会議、平和サミットがスイスで開かれる予定で、スイス政府は、90の国と国際機関が参加する見通しだと明らかにしました。
NHKが入手した共同声明の案によりますと、10項目からなる和平案のうち、今回は、原発の安全確保と食料安全保障、それに捕虜の解放と連れ去られた子どもの帰還の3項目に絞られています。
この中で、ロシア軍の撤退や領土の回復には触れられていませんが、今後の議論にロシアを参加させることの重要性が強調されています。
外交筋によりますと、ロシア軍の撤退などが盛り込まれなかった背景には、ロシアとの関係も重視する国に配慮したという事情もあるということです。
ゼレンスキー大統領は平和サミットについて、有利な形で戦争を終わらせるための枠組みにしたいと考えていて、まずは各国が一致して共同声明をまとめることを優先した形となっています。