スマートフォン市場における巨大IT企業の支配
私たちの生活に欠かせないスマートフォン。
基本ソフトやアプリをインストールするためのアプリストアなどで高いシェアを占めているのが、アップルやグーグルといった巨大IT企業です。
こうした優越的な地位にある巨大IT企業を規制するための法律がきょう成立しました。
市場の競争を促して、利用者へのサービス向上につながるかが注目されます。
規制の範囲拡大と海外事例の考慮
規制対象となる事業者は今後指定され、違反があった場合には、課徴金として日本国内の売り上げの20%を、10年以内に違反を繰り返した場合は30%を支払うことになります。
専門家は一方で、スマートフォン以外の分野まで規制を広げるのか、海外の事例も見ながら検討していくべきだと指摘します。
その海外。
EU・ヨーロッパ連合では、ことし3月から規制法の本格運用が始まり、日本では規制の対象となっていないネット通販や、SNSなどの分野も対象に含まれています。
巨大IT企業が自社サイトで自社の製品やサービスを優先的に表示したり、アプリストアで自社の決済システムなどを使うよう求めたりすることなどを禁止しています。
各国の規制当局が巨大IT企業への監視を強める中、日本政府はこうした国々と連携しながら、規制の実効性を高めたいとしています。