自律神経がうまく働かず起立性調節障害の苦悩
≫自律神経がうまく働かず
朝起きるのが困難になる病気
起立性調節障害。
その割合は中学生の1割と
いわれています。
≫さぼりや怠けなどと誤解されがちな現状を変えるため
自らの経験を発信する 14歳の中学生を
取材しました。
≫部屋に鳴り響く 携帯のアラーム音。
≫中山知佳穂さん 14歳。
自律神経がうまく働かず 朝起きることが困難な体の病気
起立性調節障害を 抱えています。
しかし、周囲からは こんな誤解も。
≫学校に行きたくても行けない。
でも周りからは
さぼりや怠けと思われることも。
知ってほしい 私のこと。
起立性調節障害。
愛犬とたわむれる 中学3年生の中山知佳穂さん。
一見健康そうに見えますが。
≫日中、突然襲ってくる 頭痛。
起立性調節障害の症状です。
本来、私たちは あおむけの状態から起き上がると
一時的に血液が 下半身にたまりますが
健康な人は自律神経が働くため 下半身の血管が収縮し
すぐに全身に血が行き渡ります。
ところが 起立性調節障害の場合 下半身に血液がたまっても
自律神経の働きが悪く 全身に血液がいき渡りません。
このため脳の血液が不足しめまいや吐き気
頭痛などの症状が現れやすくなり起きられません。
体が大きく変化する 思春期に多く
中学生の10人に1人がいる とされています。
知佳穂さんは体位性頻脈症候群 というタイプで
著しく心拍数が上がるのが 特徴です。
当事者が集まる場を提供し、生きやすい社会を目指す
知佳穂さんは 以前、こんな言葉を。
≫去年、知佳穂さんは
当事者が集まれる場として
起立性調節障害の 子どもたちの会を発足。
オンライン交流会を開いて
不安や悩みを打ち明けたり SNSで
自ら病気について 発信したりしています。
≫もっと当事者が 生きやすい世の中に。
知佳穂さんは 自分の経験を生かし
発信していきたいと話します。
≫この病気のつらさって ご本人しか分からないことが
多いと思うので 知佳穂さんが立ち上げた
コミュニティーは
参加する皆さんの 安心につながると
いいなと思いますね。
朝起きるのがだるいって
誰にでも あることだからこそ
周りが病気を正しく理解して 寄り添うことが
大切だなと思います。
≫知佳穂さんなんですけど
通学できる日が どんどん増えてきている
と言っていました。