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ミャンマーの民主派勢力と国軍の戦闘が続く

チン州に集まる若者たち

3年前に軍のクーデターが起きたミャンマーでは、今も国軍と民主派勢力の戦闘が続いています。

若者たちが身を投じる民主派勢力の最前線を取材しました。

3年前、突如クーデターを起こし、国の実権を握ったミャンマー軍。

民主化の象徴アウン・サン・スーチー氏を拘束し、市民への弾圧を続けています。

これに対し、今10代の若者たちが軍事政権を打倒しようと民主派勢力の兵士に。

民主派勢力と国軍の戦いは、今、大きな転換点を迎えています。

攻勢を強める民主派勢力の拠点にカメラが入りました。

ミャンマー北西部のチン州。

山奥に見えてきたのは民主派勢力の一つ、チン民族防衛隊の司令部です。

クーデターの後、国軍に反発する市民らが結成しました。

建物に入ると、ずらっと並んだ戦闘で犠牲になった兵士たちの写真が飾られていました。

50人の遺影の中には20歳に満たない少年の写真も。

それでも戦場に立とうとする若者が増えています。

司令部で行われる3カ月間の軍事訓練には女性の姿もありました。

夢を絶たれた若者たちの戦い

あのクリスティーナさんにも夢がありました。

学校の先生になって子どもたちの成長を見守りたい。

その夢はクーデターで絶たれました。

銃を手にするのは生まれて初めてです。

昼食の時間、教官が突然、お互いに食べさせあうよう指示しました。

これも訓練の一環。

戦場では部隊が結束し、集団行動できるかが生死を分けるからです。

戦場に立つ日が2カ月後に迫っていました。

各地で激化する戦闘。

私たちは民主派勢力に同行し、陥落した国軍の拠点後に入りました。

小高い丘の上、周囲は粗末な木の柵で囲われていました。

草陰に先端を尖らせた木が。

それは拠点の周りにも。

意外にも貧弱な国軍の陣地。

ここは長年攻略が難しいとされた要塞でした。

現場には今も飯ごうや点滴の容器が残されていました。

民主派勢力は意外な武器を使いました。

ドローンです。

手製の爆弾を上空から投下したのです。

使われた爆弾はおよそ250発。

この戦闘で国軍の兵士7人が死亡しました。

爆撃を受けて逃げ込んだかもしれない防空壕も。

ただ追い詰められた国軍との戦闘はさらに激しくなると予想されます。

週末の夜、思いがけない場面に出合いました。

週に一度の夜の自由時間。

そこには本来の若者らしい笑顔が。

民主派の幹部は10代の若者を戦場に送ることをどう考えているのでしょうか。

出口の見えない泥沼のミャンマー内戦。

国際社会の関心が薄れる中で犠牲者の数は今も増え続けています。

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