グアムで行われた慰霊祭と未収容の遺骨
旧日本軍とアメリカ軍の戦闘で、2万人近くの日本兵が戦死したグアム。
現地で戦没者を悼む慰霊祭が行われました。
先週、12柱の遺骨が返還されましたが、収容活動は進んでおらず、いまだ9割以上がふるさとに帰れないままです。
慰霊祭に参加した松本平太郎さんです。
叔父の五郎さんが、グアム島での戦闘で亡くなったと聞いていますが、今も遺骨や遺品は見つかっていません。
黙とう。
40年以上、毎年のように島を訪れ、五郎さんを捜し続けています。
グアムに動員された旧日本軍の兵士はおよそ2万人。
1944年7月にアメリカ軍が上陸すると、3週間で壊滅状態となり、1万9000人が命を落としました。
今月、遺骨の収容に向けて、かつて旧日本軍の野戦病院があったジャングルで、調査が行われました。
遺骨収容活動の難航とその現状
土砂に埋まっていると思われるごうを、地中レーダーを使って探します。
しかし、重機などを使って掘り進めることはできず、ごうの痕跡を見つけることはできませんでした。
アメリカの準州であるグアムは、私有地でも遺骨が埋まっている明確な証拠がないかぎり、掘削などの調査が制限されています。
さらに島の面積のおよそ3分の1をアメリカ軍基地が占め、立ち入りさえも厳しく制限されているのです。
遺骨の収容活動は、70年余りにわたって行われていますが、収容できた遺骨は516柱にとどまっています。