ゴムボートで密航、中国人1人を確保
台湾当局は、台湾北部の海岸付近でゴムボートを発見し、密航してきたと見られる中国人1人の身柄を確保したと発表しました。
台湾では今年6月、中国軍の元少佐が小型船で侵入する事件が起きていて、当局が中国からの侵入への警戒を強めています。
けさ、ゴムボートが見つかったのは、台湾北部、新北の海岸からおよそ100メートル離れた海上です。
中国人1人が乗っていて、台湾の沿岸警備を担当する海巡署が身柄を確保しました。
脱水症状が確認されたため、医療機関に搬送したとしています。
海巡署によりますと、この中国人は、中国で借金を抱え、台湾で新しい生活を始めたいと話していて、密航してきたと見られるということです。
同じようなことは、今年6月にも。
新北などを流れる川の河口に、中国軍の元少佐が小型船で侵入しました。
中国からの侵入に対する台湾当局の警戒措置
元少佐が侵入した河口付近は、総統府などがある台北の中心部から20キロほどしか離れておらず、防衛上、重要とされる地区でした。
海巡署は、当時、小型船をレーダーで捉えていたものの、当初、台湾の漁船だと誤って判断し、その後、台湾当局は中国からの侵入への警戒を強めていました。
今回の対応について、海巡署は、ゴムボートが長さ3.6メートルと小さく、レーダーなどで探知できなかったものの、人為的なミスはなかったとしています。