FRBが会合で0.5%の利下げを決定 – 労働市場減速リスクを反映
金融政策を決める会合を開き、0.5%の利下げを決定したと発表しました。
>>利下げ幅は通常の2倍で、労働市場が一段と減速するリスクを踏まえ、大幅な利下げに踏み切ったものと見られます。
利下げは4年半ぶりで、FRBの金融政策は大きな転換点を迎えました。
>>おはBiz、神子田キャスターです。
>>おはようございます。
皆さん、きょうもよろしくお願いします。
先ほどもお伝えしましたが、アメリカの中央銀行に当たるFRBが政策金利を0.5%引き下げました。
インフレと景気減速への対応 – パウエル議長の見解と市場の反応
アメリカではコロナ禍の急激な景気の回復や供給網の混乱などからインフレが急激に進んで、物価上昇率は一時期9.1%まで上昇しました。
これに対し、FRBはおととしの3月から11回にわたって、政策金利の引き上げを行い、先月の物価上昇率は2.5%まで低下しています。
その一方で、雇用の伸びが減速するなど、高い金利が景気を過度に減速させるおそれもあるため、金利の引き下げに踏み切ったものです。
>>引き下げ幅は0.5%という大幅なものになりましたね。
>>そうですね。
今回の決定について、FRBを率いるパウエル議長はこのように話しています。
>>最新の雇用と物価のデータに基づいて決めた。
今回の決定は、後れを取らないというわれわれの決意の表れだと思うと話しました。
>>最新の統計とありましたけど、8月の雇用統計では、重要な指標となる農業分野以外の就業者の伸びが、市場の予想を下回りました。
雇用が悪化するリスクを考えて、大幅な利下げに踏み切ったものと見られます。
パウエル議長の記者会見、聞いてますと、アメリカ経済はうまくいっていると、しきりに強調していたんですけれども、その状況を続けるために、いわば予防的に大幅な利下げを行ったという印象を持ちました。
これを受けて、市場の動きです。
ニューヨーク市場ダウ平均株価は、一時、370ドルの値上がりとなったんですけれども、その後のパウエル議長の記者会見で、今後も大幅な利下げが続くかどうか不確かだという見方が出て、終値では結局前日に比べて103ドルの値下がりとなりました。
円相場は1ドル142円今、17銭から23銭で取り引きされています。