ウミガメの動きと食性の調査
ウミガメは、海の中でどのように過ごしているのかを研究するため、バイオロギングを活用して調査が行われています。
30年近くにわたり研究を続けている佐藤克文教授は、誤って定置網などにかかったウミガメに計測装置を取り付けて、ウミガメの動きや周囲の環境データを集めてきました。
記録装置はウミガメの負担にならないよう、体重の3%以下の重さで一定の時間が経つと外れる仕組みになっており、実際に岩手県釜石市の港から放流されたウミガメからは、沖合に位置する宮城県気仙沼市での行動が記録されました。
これにより、ウミガメがクラゲを多く食べており、従来知られていなかった新たな食性が明らかになりました。
深海潜水と環境保護への影響
また、バイオロギングによる調査で、ウミガメが300メートル以上の深さまで潜水することもわかりました。
この研究は、ウミガメの生態を解明するだけでなく、海洋環境の保護や海洋資源の持続可能な管理に役立つ重要なデータを提供しています。
以上の結果は、今後の生態研究や資源管理に大きな影響を与えると期待されています。