孤独な生活から交流の場へ
吉岡富康さんは、戦後に中国から帰国した中国残留邦人の一人です。
彼は、50歳の時に日本に帰国し、料理人としての経験を持ちながらも、日本語での会話に苦手意識を持っていました。
帰国後、彼は残留邦人のコミュニティの中で生活していましたが、日本人との交流は少なく孤立感を感じていました。
この春から高知市の通所介護施設を利用し始め、周囲との交流が徐々に生まれてきました。
今では、他の利用者とも笑顔で話す姿も見られるようになりました。
誕生日を通じた新たなつながり
吉岡さんの誕生日には、介護職員が彼の得意な料理を作ってもらう機会を設けることで、他の利用者との交流を深める試みが行われました。
この活動を通じて、彼は新しい環境に少しずつ適応し、喜びを感じながら生活できるようになっています。
厚生労働省は、今後も残留邦人の尊厳ある生き方を保障するため、中国語を話せるボランティアの派遣や介護施設の整備を進めていく必要があると強調しています。