事件の詳細とAさんの苦悩
被害を訴えたのは当時、部下だった女性検事のAさんだ。
事件は7年前、2018年9月にさかのぼる。
検察の冒頭陳述などによると北川被告は、懇親会で泥酔したAさんをタクシーに押し込んで自らの官舎に連れて行き、犯行に及んだとされている。
去年10月に始まった裁判で北川被告は起訴内容を認め謝罪した。
5年以上もの間、被害を申告できなかった理由の一つとして北川被告が口止めを求めた手紙の存在が明かされた。
Aさんは心的外傷後ストレス障害=PTSDと診断され、休職も余儀なくされた。
裁判の後、初めて公の場で胸の内を明かした。
訴えは事件そのものの被害だけにとどまらなかった。
性犯罪の構造的問題と社会の理解
進める中、男性選手の代理人は取材には応じないとしている。
女性は去年10月、志半ばで選手人生を終えた。
一方、男性選手は変わらずレースで走り続けている。
組織内での性犯罪でなぜ二次被害は起きるのか。
専門家は構造的な問題を指摘する。
実情を知る人々が声を上げ続け、社会の理解と認識の変革が必要だと訴え、この問題に取り組むことが求められている。