震災と避難区域の現状
福島県浪江町の請戸地区では、震災原発事故から14年が経過しましたが、一部地域には今も避難区域が残っています。
震災による福島県内の死者は1614人で今も196人の行方が分かっていません。
原発事故の避難区域は当初福島県の1割ほどを占めていましたが、現在は2.2%に縮小されました。
それでも、約309平方キロメートルの区域が帰還困難区域となり、2万4000人余りが県内外に避難しています。
政府は、新たに特定期間居住区域を設け、帰還の希望がある場所に限って、2029年までに避難指示を解除する方針としています。
福島第一原発の廃炉作業
一方、東京電力福島第一原発では、事故から14年を迎え、1号機から3号機の中に残された推定880トンの溶け落ちた核燃料の試験的取り出しが昨年始まりました。
この取り出しは廃炉の進展において最難関とされていますが、段階的に進められており、昨年には2号機から少量の燃料デブリが取り出されることに成功しました。
廃炉が進む福島第一原発において、今後の進捗や安全性についての明確な見通しはまだ示されていない状況です。