事故による収入算定の争点
7年前に交通事故で亡くなった聴覚障害のある女の子が将来得られるはずだった収入をどう算定するかが争われた裁判で、2審の大阪高等裁判所は健常者と同じ勤務条件で働くことが十分可能だったとして、全労働者の平均賃金の85%が妥当だとした1審判決を変更し、平均賃金から減額せずに算定すべきだという判断を示しました。
技術進歩と聴覚障害者の可能性
この判断は、聴覚障害者が補聴器や手話を使用して学年相応の学力やコミュニケーション能力を身につけていること、そして技術の進歩によって将来同じ職場で健常者と同様の勤務環境で働くことが可能であることを考慮した結果とされています。