ラファでの人道危機とイスラエル内政の葛藤
イスラエルが攻撃を続けるガザ地区南部のラファでは、これまでに80万人が避難を強いられていることが分かりました。
>>このガザ地区の将来的な統治を巡って、イスラエルの政権内では、意見の違いが表面化しています。
アメリカ大学における抗議デモと分断の拡大
集まった何千もの人々。
人質解放やネタニヤフ首相の辞任を求めています。
>>さらに、今、表面化しているのが、イスラエルの戦時内閣の中での意見の相違です。
ネタニヤフ首相が、将来、ガザ地区をどのような形で統治するのか、明確な計画を示していない中。
>>ガンツ前国防相は、来月8日までにこの計画が策定されない場合は、戦時内閣から離脱する可能性を示唆しました。
ガザ地区の人道危機は続いています。
イスラエルが、南部ラファへの大規模な地上作戦を計画する中、国連は、80万人が別の場所へ避難を強いられていると明らかにしました。
こうした中アメリカでは、先月から今月にかけて、各地の大学でガザ地区への攻撃に対する抗議デモが広がりました。
警察が強制排除に乗りだし、逮捕されるケースも相次ぎました。
この1か月で学生らが逮捕・拘束された大学は、67に上っています。
>>各地で学生たちが大学側に訴えたのは、情報の開示です。
大学が資金の運用先として、イスラエルに関係する企業に投資することは、間接的にパレスチナの人たちを苦しめていることになるとして、投資先から外すよう求めたのです。
アメリカ中西部のウィスコンシン大学です。
>>大学側が、情報開示について議論する場を設けると約束し、デモは収まりました。
このデモを取材した学生新聞の編集グループです。
デモのかたわらで、ヘイトクライムにつながりかねない極端な反応が増えたと感じています。
>>大学の近くでは、ユダヤ系の人たちへの敵意をあおる落書きや、これとは逆に、イスラム教徒を差別するような貼り紙が相次いで見つかったといいます。
浮き彫りになった分断。
双方の主張を伝える意味について、編集の責任者は。
>>今、各地の大学では、警察の強制排除などで、抗議デモは収まりつつあります。
この先、どうなるのでしょうか。