外国人妊産婦が抱える不安と孤立
参加者同士が交流することで孤独から生じる産前、産後うつの予防にもなっています。
インドネシア出身のディサさんは、2011年に来日し、5年前に初めての出産を日本で経験しました。
コロナ禍での厳しい面会制限の中、家族がそばにいない中で1人で乗り越えなければなりませんでした。
出産時に受けた処置にトラウマを抱えており、特に会陰を切開する処置に対する不安が強く、その後、出産後に孤立し産後うつに悩まされました。
このように出産時の意思疎通に不安を感じている外国人妊産婦は多く、言葉のすれ違いなどから外国人の受け入れを拒否する病院も少なくありません。
多言語化とコミュニティ支援の進展
このような背景を受け、ある病院では診察の多言語化を進め、ケヴィンさんの協力を得て外国人妊産婦の支援を行っています。
妊娠18週目の面談では、ネパール人夫婦が通訳を介し、スムーズな意思疎通を図っていました。
この日、ケヴィンさんらが主催する外国人の産前産後ケアについてのセミナーには医療関係者も集まり、多文化交流の重要性が認識されていました。
異国の地で不安を抱える外国人たちに寄り添った支援が求められている中、情報の拡充と支援の充実が課題として浮上しています。