能登半島地震から5か月:犠牲者と被災地域の現状
能登半島地震の発生からきょうで5か月です。
石川県内では、災害関連死を含めた死者が260人に上り、今も3人が行方不明となっています。
被災した地域では、亡くなった人たちへ祈りをささげる人の姿が見られました。
石川県輪島市の朝市通りです。
地震発生時刻の午後4時10分に合わせて、花を手向ける人の姿がありました。
地震の発生から5か月。
石川県によりますと、3300人余りが避難所での生活を余儀なくされています。
また珠洲市と輪島市では合わせて1800戸余りで断水が続いています。
一方、断水が解消しても、住宅につながる給水管が損傷し、水が出ないケースが各地で相次いでいます。
復興への取り組みと2地域居住の提案
珠洲市では、元気な声が響きました。
学校のグラウンドでの活動が制約されている子どもたちのための運動会。
ボランティア団体が企画しました。
支援はこんな場所でも。
都内の水族館で飼育されている7羽のマゼランペンギンです。
実は石川県七尾市から避難してきました。
ペンギンたちがいた水族館が、地震で大きな被害を受けたためです。
当初は慣れない環境に戸惑いも見られましたが、飼育スタッフと一緒に館内を散歩するまでになりました。
SNSを通じて伝えられる元気な姿。
石川県の人たちの力にもなっています。
では、今後、被災した地域の復興をどう進めていくのか。
その上で重要になる考え方がこちら、2地域居住です。
これは例えば、東京と石川など、ふだん住んでいる所とは別の場所に生活の拠点を設ける新たなライフスタイルのことで、石川県も、復興プランの中で大きな期待を寄せているんです。
きょう、被災した地域から遠く離れた都内で開かれた座談会。
能登地方出身の男女5人を招いて開かれました。
テーマは、離れて暮らす場所からふるさとの復興にどう関わるか。
座談会に参加した東井孝允さんです。
今、2地域居住を通じて、ふるさとの復興に関わり始めています。
先月下旬に開いたイベントです。
ふるさとの石川県穴水町で、仮設住宅に住む人などに交流してもらう催しを企画しました。
今はさいたま市に住んでいる東井さん。
これまでふるさとに帰るのは年に2回でしたが、復興の力になりたいと、同じように地元を離れて暮らす仲間と支援団体を立ち上げたのです。
2地域居住について石川県は、週末に被災した地域などで過ごしながら、定期的に能登の復興を担うプランを示していて、東井さんは、月に1回ほど実家などに泊まり、ふるさとを支援していくことにしています。
能登の復興を検討している石川県の有識者会議のメンバーは。