観光バス業界におけるドライバー不足の現状
観光バス業界ではドライバー不足が深刻な問題となっています。
札幌市内の観光バス会社では予約の問い合わせが相次いでいるものの、ドライバー不足のため数か月先まで予約を受けられない状況が続いています。
この会社はバス37台を保有していますが、ドライバーは33人にとどまり、フル稼働することができない状態です。
民間のシンクタンクの調査によると、全国のバス事業者ではドライバーの数が4年前に比べて1割以上減少したと回答した事業者が全体のおよそ70%に上っています。
ドライバー不足に対する施策と地域間連携
ドライバー不足の背景には、コロナ禍での退職者の増加や、2024年から適用されるドライバーの時間外労働に上限規制が加わったことが影響しています。
一部の観光バス会社では未経験者の採用に力を入れ、大型2種免許の取得費用を負担する制度を設けるなどの対策を講じています。
また、北海道北部の利尻島では、沖縄県のバス会社からドライバーとバスガイドが派遣されるなど、地域間での人員補完が行われています。
バス業界は今後も多角的なアプローチでドライバー不足に対応していく必要があります。