フランス高速鉄道路線で相次ぐ火災、組織的な破壊行為の疑い
開会式当日、フランスでは、高速鉄道の複数の路線で沿線の設備が燃え、当局は鉄道網を狙った組織的な犯行の疑いがあると見て捜査しています。
フランス国鉄などによりますと、26日朝、高速鉄道TGVのパリとフランス北部や東部などとを結ぶ3つの路線で、信号機や線路のポイントを切り替えるためのケーブルの束が相次いで燃えました。
暫定内閣のアタル首相は、鉄道網の混乱を狙った組織的かつ計画的な破壊活動だという見方を示しました。
また、国鉄のファランドゥ総裁も、犯行は複数の場所で、ほぼ同時に行われたと述べ、別の路線でも複数の不審な人物が車で逃走したことが確認されたと明らかにしました。
パリ検察庁が捜査開始、オリンピック開会式への影響
パリ検察庁は、組織犯罪や国家の基本的利益を損なう行為に当たる疑いがあると見て、捜査を進めています。
けが人などの情報はありませんが、事件の影響で、高速鉄道の運休が相次ぎ、各地の駅でオリンピックの開会式に向かう人などが足止めされました。
フランス国鉄によりますと、週末にかけて80万人に影響が出ると見られ、全面復旧は、早くても週明けになるということです。
当局は競技会場などに軍や警察を動員し、最大限の警戒を続けています。