ベネズエラの政治危機とアメリカ大統領選
>>小宮さん、
この野党候補、なぜ亡命に追い込まれたんでしょうか。
>>現職のマドゥーロ大統領がみずからの勝利を正当化するためで
す。
なんとしても大統領を続けたい現
職が、不正を働いたと指摘されています。
実際、事前の世論調査では、野党候補の大幅なリードが予想されて
いました。
ベネズエラは豊富な石油資源から、
南米で最も裕福な国といわれていましたが、マドゥーロ氏が大統領
に就任した2013年以降、アメリカの経済制裁の影響もあり、経
済は悪化。
国民の間では年々政権の交代を望
む声が高まっていました。
欧米各国は現職のマドゥーロ大統
領の当選を認めていませんが、今回の亡命により、既成事実化がさ
らに進む見通しです。
>>そして、8日ですね、猛烈な
勢力で中国やベトナムなどを直撃しましたスーパー台風、台風11
号が、熱帯低気圧に変わったんですけれども、各国な甚大な被害を
及ぼしたということですね。
>>この台風で最も影響を受けた
のがベトナムです。
国営メディアによりますと、これ
までに254人が死亡し、82人の行方が分からなくなっていると
いうことです。
日本大使館によりますと、
現地に進出している日系企業も製造業を中心に工場が浸水したり、
停電で生産ラインが止まったりするなどして、およそ170社に影
響が出ました。
また中国でも南部を中心に、
住宅浸水などで120万人を超える被災者が出るなど、
台風は猛威を振るいました。
>>そして10日です。
アメリカ東部のペンシルベニア州では、
11月のアメリカ大統領選挙に向けたテレビ討論会が行われました。
視聴者の受け止め、どうだったんでしょうか。
>>民主党のハリス氏が優勢だったと感じた人のほうが多かったよ
うです。
アメリカのCNNテレビによりま
すと、討論会を視聴した605人を対象に行った調査では、
ハリス氏がよかったと答えたのは63%、
トランプ氏がよかったと答えたのは37%だったということです。
アメリカの人気歌手で、
若者に大きな影響力を持つテイラー・スウィフトさんも、
テレビ討論会の直後、ハリス氏を支持することを明らかにしていま
す。
トランプ氏有利とされていた状況
が今後、どう変化していくのか、注目されます。
>>そして12日です。
南米のペルーで日系人として初めて大統領に就任したアルベルト・
フジモリ元大統領が亡くなりました。
インドの民間企業による宇宙開発
度、人工衛星を軌道に乗せることを目指し
ていて、成功すれば、
インド初の商業ベースでのロケットの打ち上げとなります。
打ち上げたのは、
今、
インドの宇宙産業で最も注目されている企業。
7年前に設立され、
社員は250人余りに増えました。
平均年齢は23歳です。
この企業を立ち上げた、ラビチャンドランCEOです。
宇宙に関わる仕事をするのが、子どものころからの夢でした。
アメリカの大学を卒業後、
金融業界で働いていましたが、
インドでは衛星通信の需要が高まる一方で、
衛星を打ち上げる産業がほとんど育っていないことを知り、
今こそ夢を実現するときだと、起業を決意したのです。
>>追い風となったのが4年前。
>>宇宙分野で技術開発の活性化を図ろうと、
インド政府が初めて宇宙産業への民間企業の参入を強く後押しした
のです。
民間企業は政府から発射場の利用などの協力も得られるようになり、
宇宙関連の民間企業は、およそ200社にまで急増しています。
ラビチャンドラン氏が目指すのは、
低コストかつ短期間で製造できるロケットの開発です。
こちらの3Dプリンターで作られているのが、ロケットで使われる
エンジンの部品です。
3Dプリンターを使うことで、部品の溶接など、
多くの工程を省くことができ、
製造費用も10分の1に抑えることができます。
設計情報を読み込ませるだけで、仕上げにかかる日数は最短で僅か
3日だといいます。
安く、
迅速に衛星を打ち上げたい企業などからの需要に応えるため、将来
的には、年間25回の打ち上げを実現したいとしています。
今回の打ち上げ試験の成功により、開発したエンジンは来年の商業化
にメドがつきました。
>>うれしそうですけど、
民間の方々って、原動力が夢とか、
ロマンとかから始まって、勢いが全然違うなと思いまして、
そこに政府が後押しするということは、インドの宇宙開発、どんど
ん盛り上がりそうだなと。
>>そうですよね。
宇宙どんどん
近くなってくるなという感じがしますし、
各国でもうすでに民間の…で宇宙を目指すという動き、出ています
けれどもね、開発競争、激しくなっていくんだろうな。
その先のル
ール作りも含めて、今後の動き注目ですよね。
>>ラビチャンドランさんのような企業というのは広がりを見せて
るんでしょうか。
>>国が主導するだけでなく、彼
のように商業ベースで宇宙ビジネスに参入しようという企業は増え
ているんです。
実際、彼の成功に憧れ、宇宙を目
指す若者も増えています。
先月、政府機関が首都ニューデリ
ー近郊の大学で開いた宇宙産業についての講座では、宇宙ビジネス
のアイデアを募るコンテストの実施が発表されました。
選ばれれば、起業に向けた資金援助や専門家などのサポートも受け
ることができ、参加した数百人の学生が高い関心を示していました。
若いIT人材を多く抱えるインドならではの強みを生かせるかが、
宇宙産業の今後の発展の鍵となりそうです。
>>今後なんですけれども、インドは将来的にはどんな姿を描いて
いるのか、何を目指しているんでしょうか。
>>宇宙開発分野で先進国に追いつき、追い越すことが目標です。
実際、
日本とも月の水の資源の探査などを目的とする共同プロジェクトを
立ち上げています。
インドは2035年までに独自の宇宙ステーションを建設し、
2040年までに有人月面探査を実現することを掲げています。
若い民間の力を起爆剤にして、宇宙大国として台頭できるか注目し
たいと思います。
>>ここまでおはワールド、小宮
デスクでした。