骨太の方針2023:財政健全化目標の設定
政府の経済財政政策の基本方針いわゆる骨太の方針が今日、閣議決定される予定です。
財政健全化の目標について3年ぶりに具体的な時期を盛り込みました。
ことしの骨太焦点の一つが国や地方の借金を削減していく財政健全化の目標についてです。
2025年度の黒字化目標を3年ぶりに掲げた形ですが実現へ具体的な道のりは示されておらず本気度に欠ける内容となっています。
今回、骨太で2025年度の黒字化を掲げたプライマリーバランスは政策に使う経費をどれだけ税収などで賄えているかを示します。
しかし、実際来年度の黒字化は厳しいと言わざるを得ません。
現実的な財政健全化への道のり
黒字化達成の根拠となる内閣府の試算では今年度から来年度にかけて急激に赤字幅を縮小することになっていますがこれはGDPが中長期的に実質2%で高成長していくという楽観的な想定と歳出を減らしていくという高いハードルが前提となっています。
一方で今回の骨太には経済あっての財政とも書かれていて物価高対策や半導体を巡る支援など経済対策に巨額の予算が編成される見通しで歳出の抑制は難しい状況です。
さらに今後、金利が上がっていくと国が支払う借金の利子も増えていくため財政を取り巻く環境はなお一層厳しさを増すこととなります。
財政健全化を真に実現するためには実現可能な現実的な目標を掲げた上で