通信途絶の原因と復旧への歩み
能登半島地震の発生からあさってで半年です。
1月1日に地震が発生。
そして仮設住宅の入居や鉄道の運転再開などを経て、今月の末にはこちら、復興プランがまとまっています。
少しずつ復旧・復興へ歩みを進める中、明らかになったのが、発災直後、通信が途絶え、広い範囲で携帯電話が使えなくなった原因です。
これ、6割近くが通信ケーブルの切断で、過去の災害と比べて多かったことが分かりました。
衛星通信スターリンクの活用と今後の対策
携帯電話やインターネット回線が復旧するまでの間、避難所などで活用されたのが衛星通信サービス、スターリンクです。
企業と国からアンテナなどの機器600台以上が貸し出されました。
宇宙空間に多数の衛星を配置し、地球全体をカバーするとされています。
スターリンクが設置された珠洲市の避難所です。
無線関連の仕事をしていた井関寿一さん。
貴重な通信手段になった一方、知識不足によって有効に使いこなせないケースがあったといいます。
医療支援に入った団体が、接続に必要なアプリなどの設定ができず、知識があった井関さんが手伝ったということです。
ほかの避難所では、電波を遮られるような場所にアンテナが置かれている様子も見られたということです。
総務省は今後、主要な基地局の非常用電源を強化したり、ケーブルの切断に備え、基地局の間の通信に、衛星回線を使えるようにしたりする方針です。
また、災害時の通信手段を確保するため、現地の住民自身にも対応してもらう新たな体制を整備することにしています。