医師の無罪主張と初審の判決
京都市の女性を本人からの依頼で殺害した罪などに問われている医師の2審の裁判が大阪高等裁判所で開かれ、医師側は改めて無罪を主張しました。
医師の大久保愉一被告は5年前、元医師の山本直樹被告とともに全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病のALSを患っていた京都市の林優里さんから依頼を受け、薬物を投与して殺害したとしています。
裁判で大久保被告は無罪を主張しましたが、1審の京都地方裁判所はことし3月、生命軽視の姿勢は顕著で強い非難に値するとして懲役18年を言い渡し、被告側が控訴しました。
弁護側の主張と今後の審理
大久保被告の弁護士は今回の事件は罪に問われずに林さんの希望をかなえる方法がない中で行われたものだと述べ、処罰するのは人生の終わりをどうするかという林さんの選択を否定するものだとして改めて無罪を主張しました。
一方、検察は控訴を退けるよう求めて審理がすべて終わり、判決は来月25日に言い渡される予定です。