戦後80年、遺骨を求めて島へ
戦後80年となる今年、私たちは今を、戦前にさせないというテーマの特集をお伝えしています。
日本から遠く離れた南の島で戦死した家族の遺骨を探す2人の女性がいます。
彼女たちは80年もの間埋もれていた戦車の発掘に希望を託して見守っています。
先月、87歳の丁子八重子さんと84歳の田中恭子さんは、日本からおよそ3000キロ離れたパラオのペリリュー島へ向かいました。
この島で亡くなった家族を探すためです。
丁子さんは、80年前に兄をこの島で戦死で失い、田中さんは父を亡くしました。
思いを諦めきれない2人の覚悟
丁子さんの兄が乗っていた戦車の名前はトネです。
戦車の名前が分かれば、中から見つかった遺骨が兄である可能性が高まります。
作業は続くため、彼女たちは1日待つことにしました。
家族の遺骨かどうかは判明しませんでしたが、80年待ち続けた家族への思いを諦めきれず、2人は今回で島を訪れるのを最後にしようと覚悟を決めました。
戦争は勝っても負けても得はないという丁子さんの言葉が、胸に深く響きます。